メンタコのメンちゃんは、ちょっぴりシャイな男の子。
この夏、ひとりで湖のほとりにキャンプをしにきました。
テントをたてて、焚き火に小さな火をともします。
パチ、パチ……と木のはぜる音が夜にひびきます。
「きれいだなぁ……でも、ちょっとさみしいな。」
メンちゃんは焼いたマシュマロをひとりでほおばりながら、
遠くのキャンプグループのにぎやかな声を聞いていました。

すると――コロコロッ!
どこからか、赤いボールが転がってきました。
「わっ!」
メンちゃんの足もとでボールはぴたりと止まります。
すぐに小さな子がかけよってきました。
「ごめんなさい! ボール、とってもらえますか?」
メンちゃんはちょっと迷いました。
声をかけるのは、なんだかドキドキします。
でも……えいっと勇気をふりしぼって、
「はい、どうぞ!」とボールを手渡しました。
その瞬間、子どもはにっこり。
「ありがとう! ねえ、一緒に遊ばない?」
メンちゃんの心が、ポッとあたたかくなります。
「……うん!」
それからはあっという間。
子どもやその家族、近くのキャンパーたちが集まってきて、
みんなで焚き火をかこんでおしゃべりをしました。

「メンちゃんのマシュマロ、おいしいね!」
「またいっしょにキャンプしよう!」
メンちゃんは胸がいっぱいになりました。
さっきまでのさみしさは、どこかへ消えてしまったようです。
湖に映る星空を見上げながら、
メンちゃんは心のなかでつぶやきました。
「きょうは、すてきな夜だな。また、みんなとキャンプしたいな。」
そして――
夜空の星たちも、やさしくきらきら、うなずいているようでした。

✨おわり✨


コメント